野菜を種から育てる時は、芽が出たばかりの頃は苗も弱くてちょっとしたことで枯れてしまいます。風や雨、寒さや暑さ。植物は環境の変化についていけなくてせっかく作ったのに一度も収穫せずに終わっちゃったという悲しいことにもなりかねません。そんなリスクを少しでも軽減するために、初期の頃や季節によってトンネルを設置するのが有効です。少し面倒かもしれませんが、そのちょっとした手間だけで立派な野菜を育てることができるかもしれません。そこでトンネルを育てる方法などをご紹介します。
保温効果で生育がアップするトンネル
トンネルとはビニールフィルムで野菜を守る、イメージとしてはビニールハウスの小さいものといったところでしょうか?芽が出たばかりの野菜の苗は弱弱しく、寒さですぐ枯れてしまいます。また新芽はやわらかく鳥の格好のエサになってしまい、気が付けばすべて食べられていたということもあります。そんな時にトンネルで囲ってあげれば、害鳥から守り保温効果もあり冬場でもぐんぐん育ちます。台風など大風の時にもトンネルで野菜を守るようにすれば、葉がちぎれたり茎が折れるということが無くなります。大風の時は重しを置くなど工夫して、トンネルそのものが飛ばないように工夫しましょう。
トンネルを育てるために用意するもの
まずアーチ状になった支柱を用意します。トンネル支柱、あるいはアーチ曲管という名で、ホームセンターのガーデニングのコーナーやインターネットでも販売されています。サイズも様々あり100円ショップにもありますので用途に合ったものを選びましょう。あるいはまっすぐな支柱を4隅に立てて寒冷紗をかけるのも一つの方法です。この場合はたるまないようにピンと張るようにしてネットが野菜に触らないようにしてください。あまり細いものだと風で曲がってしまう場合がありますので丈夫なものを選びましょう。自分で曲げて好きな大きさにできるトンネル支柱もあります。次に上にかぶせるものが必要です。寒冷紗や防虫、防鳥ネットなら覆った上からでも水をかけることができて便利です。霜よけや大雨の時はビニールフィルムをかぶせるといいでしょう。ごみ袋でも代用できますが、園芸用マルチシートなら丈夫で、ブラックや透明もありますのでおすすめです。そしてビニールフィルムを留める支柱の太さにあったパッカーも必要です。洗濯ばさみやひもを組み合わせて留めることもできます。風でビニールフィルムが飛ばないようにしましょう。
トンネルはこんなシーンで使う
トマトやキュウリなどの夏野菜の種は、3~4月ごろに撒きます。また春に収穫を迎えるスナップエンドウやキャベツの種は、10~11月ごろに撒きます。冬の寒さや霜で生育が遅れてしまいますのでトンネルをかけて保温してあげるといいでしょう。あるいは、トマトやピーマンなどの夏野菜は、あまり雨がかかると花が落ちてしまい果実が生りませんので、トンネルで屋根を作ってあげるのがおすすめです。夏場の雨除けでトンネルを育てる場合は、ビニールフィルムで完全に覆うのではなく屋根の部分だけにして風通しを良くしないと湿気がこもってしまったり、温度が上がりすぎて枯れてしまう可能性があります。