ベランダ菜園をしていると、青虫や毛虫、テントウムシが集まってきてせっかく作った野菜が穴だらけになって困っちゃったという方もおられるでしょう。集合住宅の上の方の階でも害虫はどこからともなくやってきて大事な野菜に害を及ぼします。少し穴が開いている程度ならまだいいのですが、葉っぱや茎について枯らしてしまったりして生育にも影響が出ますよね。害虫は発見次第すぐに駆除するようにしないと、野菜が弱ってしまって全滅という事態になるかもしれません。そこでおすすめの害虫駆除方法をご紹介します。
とにかく手で取る
アブラムシ類、コナジラミ類など小さな虫はとにかく指でつぶしてしまいましょう。集団でいる毛虫類は、枝や葉ごと切り落として処分しましょう。毛虫の毛には毒がある場合がありますので素手では触らないでください。青虫芋虫は割りばしや手で取りのぞきます。葉裏に発生するハダニ類はシャワーの水を勢いよくかけて水圧で吹き飛ばします。悪臭のするカメムシ類はガムテープで捕獲してテープごと処分します。簡単なことですが害虫が発生したばかりなら大丈夫です。
農薬散布の注意点
家庭菜園では農薬には抵抗のある方もおられるかもしれませんが、害虫が大量に発生した場合、手作業ではとても駆除しきれません。被害を早めに食い止めないとせっかく作った野菜が台無しになってしまいます。市販されている農薬はそれほどきついものではないので、散布後すぐに食べなければ残留農薬の心配はそれほどありません。使用する時は、薄める倍率をきちんと守りましょう。薬だからと言って濃度の濃いものを使用すると野菜が薬害を起こしてしまいます。長袖、長ズボンを着用して帽子をかぶり、手袋とマスクとゴーグルも付けてください。散布後は、手をきちんと洗いできればシャワーを浴びましょう。農薬散布後はすぐに収穫せず、少なくとも3~4日は置いてから採りましょう。調理前にきれいな水で洗うことをお忘れなく。
害虫を誘い出して捕獲
フェロモンや色で害虫を誘引して捕獲する方法です。害虫の好む黄色や青色の粘着テープを野菜の近くにぶら下げることによって、アブラムシ類やコナジラミ類を引き寄せることができます。またメスのフェロモンを取り付けた脱出不可能な容器にオスを誘い込むフェロモントラップもあります。害虫が好む波長の光を放つ誘殺灯や緑色、あるいは黄色の蛍光灯で夜行性の害虫の活動を鈍らせ被害を抑える効果のあるものもあります。しかしこれらは、主に羽根があり空中を飛び回るものにしか効果は期待できません。
生活用品を利用する
古くなったレースのカーテンを寒冷紗の代わりにして、野菜にかぶせて害虫の侵入を防いでもいいでしょう。あるいはアブラムシ類は光るものを嫌うので、栽培しているプランターの周りに支柱を立て不要なCDを吊るしてみたり、アルミホイルを野菜の周辺の土部分にかぶせておくのもおすすめです。
バンカーブランツのススメ
バンカーブランツとは、野菜の近くに昆虫が寄生する植物を植えて、害虫の天敵を増やしたり温存したりすることで農作物に害虫が発生した時に天敵がやってきて害虫を捕獲し害虫被害を抑える効果があります。カラスノエンドウやハコベ、クローバーがおすすめです。