スイカの栽培スケジュール
スイカは生育期~雌花分化期を通じて気温が高いほどよく育つ恒温性の作物です。種から苗を立てる場合は4月上旬~下旬にかけて種まき、5月上旬~下旬にかけて植え付け、7月中旬~8月中旬にかけて収穫というスケジュールになります。
関東をはじめ中間地では4月中旬に種まき、7月中旬~下旬に収穫するスケジュールが一般的ですが、関東以北の東北・北海道、および高地など冷涼な気候の土地では種まきが4月下旬、収穫は8月になるようにスケジュールを管理します。スイカの苗は霜があたるとすぐに枯れてしまうため、植え付けは遅霜の心配がなくなる時期を狙います。種から育てる場合は育苗に1ヶ月ほどかかるため、植え付けの時期から逆算して種まき日を決めましょう。
スイカのおすすめの品種
ベランダ菜園でスイカを栽培する場合、空間的な制限が強いため、小玉種を選んで栽培するのがよいでしょう。
紅しずく
ひとりじめ
サマーキッズ
スイカの種まき
スイカの種まきに必要なもの
9センチポット
野菜用培養土
種
ホットキャップや寒冷紗など、保温のための資材
スイカの種まき手順
スイカの種は種まき前日のうちに水に浸しておきます。1晩水に浸せば十分で、それより長く浸しておくとかえって発芽率が悪くなってしまいます。
種まき当日、9センチポットに野菜用培養土を入れ、ポット1つあたり種を2粒まきます。種の上から1センチ程度覆土したら、そこからしたたるくらいたっぷりと水をあげましょう。
スイカの発芽適温は25~30℃、最低でも15℃はないと発芽しません。種まき時期の4月は、まだ発芽のための気温が十分でないことが大半です。育苗期間中は屋内で、ホットキャップをかぶせるなどの保温対策をとりながら行うと楽です。地域によっては、保温のための対策をとって日当たりの良い場所で育てれば、屋外で育苗することも可能です。
発芽までの期間中は毎日たっぷりと水をあげましょう。順調に育てば種まき後1週間程度で発芽します。発芽後は過湿を嫌うため、水やりの頻度を少し落とします。土の表面が乾いたらたっぷりと水をあげるようにしましょう。
間引き
本葉が出たら、間引きを行います。生育の悪いもの、元気の悪いものを抜き去り、元気な苗を1本だけ残すようにします。本葉が5~6枚まで展開したら、植え付け適期です。
スイカの植え付け
スイカの植え付けに必要なもの
プランター(深さ30センチ以上のも。2株育てるなら容量50リットル以上のもの)
鉢底網、鉢底石
野菜用培養土
仮支柱(70センチ程度)
支柱(180センチ程度)
誘引用の紐
ホットキャップ(必要に応じて)
スイカの苗
スイカの植え付け手順
スイカは高温性の作物ですから、植え付ける際に地温が低ければ、植え付け後の生育に影響してしまいます。事前にプランターに土を用意しておき、寒冷紗で覆うなどして地温を高めておけば、植え付け後のスムーズな生育に期待できます。
まずはプランターに鉢底網をしき、プランターの底が見えなくなるまで鉢底石を敷き詰めましょう。その上から、2~3センチのウォータースペースを確保するようにして野菜用培養土を入れていきます。その後、プランター全体を寒冷紗などで覆い、日当たりのよい場所に数日置いて地温を高めておきましょう。
植え付け前日、スイカの苗にはたっぷりと水をあげておき、ポットから苗を取り出しやすくしておきます。本葉が5~6枚の苗を用意しておきましょう。苗を購入する場合は接ぎ木苗を選ぶと、スイカの種から育てる場合よりも低温や病気に強く、初心者でも育てやすいです。
植え付け当日、まずはポットと同じくらいの大きさの植え穴を掘りましょう。2株植える場合、株間は30センチにします。ポットから苗を取り出して植え穴に入れたら、上から軽く押さえて周囲の土となじませます。スイカは過湿を嫌うため、株元に周囲の土を軽く寄せて、1センチ程度高くなるようにして水が溜らないようにしておきましょう。生育期間中も株元の土がやせて窪んでしまったら、増し土をするか、周囲の土を寄せて、株元に水が溜らないようにします。
苗を植えつけたら、仮支柱も立てましょう。地際から15センチ程度の高さで、紐をつかってやさしく誘引します。最後にプランターの底からたっぷりとしたたるくらい水をあげたら、植え付けは完了です。
植え付け直後、地域によってはまだ気温が低いこともあります。夜温が12℃を切ってしまうと生育が停滞するため、必要に応じてホットキャップなどで保温することですくすくと育てることができます。また、スイカは特に日光を多く要求する作物のため、なるべく日当たりのよい場所を選んでプランターを設置しましょう。