トウモロコシの水やり
トウモロコシは乾燥には弱いため、土の表面が乾くようであれば欠かさずに水をやるようにしましょう。
特に開花時期、実が肥大する時期は十分な水分を必要とします。
トウモロコシの追肥
トウモロコシは「肥料食い」としても知られる野菜で、しっかりと追肥をあげることがポイントになります。
プランターに直まきした場合は、本葉が2枚になった頃から追肥をスタートさせます。ポットで育苗して植え付ける場合には本葉が6枚になった頃から追肥をスタートします。追肥は2週間おきに、1株あたり10グラムの化成肥料を与えるようにします。株元から10~20センチ離したあたりに肥料を散らして、軽く表土にまぜこむようにして与えましょう。
トウモロコシの支柱立て
本葉が6枚前後になったら、支柱を立てます。支柱は2メートル程度のものを選びましょう。
トウモロコシは根が真下に向かって伸びるため、横風にあおられると倒伏してしまうリスクが大きい作物です。畑で密植ぎみに栽培している場合なら株どうしが支えあうことができますが、ベランダ菜園では株数が少ないため、支柱で支えてあげる必要があります。
株に寄り添うように支柱を立て、麻紐で数ヶ所留めておきましょう。
トウモロコシの人工受粉
トウモロコシは自家受粉の確率が低く、他の株との間で受粉させるのが確実です。まず先におしべが出、その数日後にめしべが出てきます。おしべは株の先端にある穂のような部分で、めしべは実の先端、いわゆる「ひげ」にあたる、無数の絹糸のような部分です。
めしべが出たら、咲いているおしべを根元で切り取り、めしべのすぐそばで軽くゆするように動かせば人工授粉が完了します。
また、トウモロコシは通常2~3段目まで実がなりますが、最も大きく味の良い実がなる1段目だけを育て、2段目より下の実は育てずにヤングコーンとして若どりしてしまうのがプランター栽培では一般的です。
トウモロコシの収穫
トウモロコシは収穫適期が短く、早ければ実入りが十分でないですし、遅ければ甘みが落ちてしあみます。
およそ、受粉から25日前後で収穫適期を迎えます。この頃になるとめしべの絹糸はこげ茶色に変色し、枯れたように縮れてきます。先端の方から皮をすこしだけめくり、実入りを確認しながら収穫します。
実をしっかりとつかみ、思い切りもぎとるようにして収穫しましょう。
トウモロコシの害虫対策
トウモロコシ栽培の最大の敵は害虫による食害です。
特にアワノメイガによる被害が最も深刻です。おしべが抽出すると、においに誘われておしべにもぐりこんで食害し、根元からおしべを枯らしてしまいます。数日後、めしべが出てくると今度は実を標的にします皮の内側にもぐりこみ、肥大した実を次々に食害してしまいます。
人工授粉後に実を防虫ネットで覆うことで薬剤を使わずに対策できますが、確実に防除したければ、おしべが抽出した頃からトレボン粉剤DLを10日間隔で散布して予防しましょう。
その他、アブラムシによる吸汁被害も発生しやすいです。初発の段階なら粘着テープなどで捕殺して対応すれば十分ですが、大量に発生してしまった場合には粘着くん液剤を散布して対応します。
トウモロコシの病害対策
トウモロコシは比較的病害に強く、育てやすい作物です。ただし、アブラムシが媒介するウイルスにおかされてモザイク病を発症する場合があります。葉にモザイク状の濃淡模様が発生し、株の先端から萎縮するような病態が観察されたらモザイク病です。薬剤による発症後の治療はできないため、株を抜き取るほかありません。
モザイク病はアブラムシによってもたらされますから、アブラムシの防除をしっかりと行うことがモザイク病の予防になります。