ピーマンの水やり
ピーマンにはたっぷりと水をあげましょう。水分不足が生育の停滞に直結する植物ですので、土の表面がかわいたら水をやってください。ただし、過剰な湿気には弱いため、こまめな水やりよりも、1度にたっぷりと水をあげる方が適しています。また、土の水はけも重要な要素となります。
真夏は水分の吸い上げもさかんになりますし、蒸発による土表面からのロスも多くなります。朝のうちにたっぷり水をあげたのに、夕方には土が乾いていることもあるでしょう。このようなときには朝夕2回の水やりを行うようにします。日中、日が高い時間帯の水やりはかえって下部にダメージを与えてしまうため、避けるようにしましょう。
ピーマンの追肥
ピーマンは収穫期が長いため、追肥で栄養分を補ってあげる必要があります。定植後2週間を目安に、2週間おきの追肥をスタートさせましょう。1株あたり10グラムを目安に、プランター全体に散らすようにして与えましょう。ピーマンは浅く広い根を張りますので、株元から離れた場所の肥料もしっかりと吸収できます。
追肥で与える肥料がチッソ豊富だと樹勢がですぎてしまいますので、チッソが控えめなもの、あるいはボカシ肥など有機性の肥料を用いるようにします。
ピーマンの剪定
ピーマンは3本仕立てで育てるのが一般的です。1番花がついたら、その上下のわき芽のみを残し、他のわき芽は全て摘み取ります。この後から出てくるわき芽も全て摘み取ってしまいましょう。わき芽をとることで株をすっきりさせ、旺盛な成長を促す効果があります。
1番花が咲いて1ヶ月程度経ったら、株を支柱に結びつけてあげましょう。ピーマンの丈は60~80センチになりますから、支柱の長さは120センチ程度が適当です。支柱は株に沿うようにして垂直に立て、麻紐で結び付けましょう。
ピーマンの害虫対策
ピーマンでは、アブラムシやハダニによる被害が発生しやすいです。
アブラムシは株から吸汁し、株の栄養を奪ってしまいます。初発の時期なら粘着テープで物理的に捕殺できますが、大量発生してしまった場合にはオレート乳剤で処理しましょう。
ハダニは乾燥すると発生しやすくなります。でんぷん質からなり、薬剤を含まない粘着くん液剤で防除効果が認められています。発生した場合には粘着くん液剤を散布しましょう。
ピーマンの病害
ナス科植物のピーマンは、受けやすい病害もナスと似ています。
葉に白い斑点状の模様が生じ、数日後に斑点の出た場所から黄変していくのがうどんこ病の典型的な症状です。うどんこ病が発生した葉は早期につみとって処分します。多発した場合にはカリグリーンを散布しましょう。
株の上部から順に日中にしおれ、夜間には回復する状態を繰り返すようになったら青枯病です。青枯病が進行すると、最終的には株全体が枯死してしまいますから、初期の防除が重要です。チッソ過剰や多湿で発生しやすくなりますので、追肥の与えすぎや、雨天時の水やりは控えるようにします。また、青枯病は薬剤散布ぬきに治癒する病害ではありません。青枯病が認められたら、バリダジン液剤を散布します。
ピーマンの収穫
1番果は早期に取る
1番果はすぐに摘果してしまいます。1番果がなる時期はまだ株としても未熟な状態のため、実の成熟と株の成長を両立させるだけのエネルギーがありません。1番果を取らずに残しておくと株の生育が遅れ、後半の収量に影響します。1番果をあえて摘果することで株の成長を促し、長く収穫を楽しめるような株を作りましょう。
収穫のタイミング
ピーマンは開花から20日程度で収穫のタイミングを迎えます。あまり長く成熟させすぎると株の栄養を取りすぎてしまうため、長期的な収穫を楽しむためには早めの収穫がポイントになります。6~7センチ程度まで実が成長した頃に収穫するようにします。
一方、パプリカは完熟させてから収穫することになります。そのため、収穫適期は開花から50日程度となります。果実が緑から黄色や赤に変われば完熟していますので、収穫のサインになります。パプリカも収穫が遅れると表皮のツヤが損なわれ、シワが寄り始めます。こうなってしまうと過熟の状態で、株に対しても良くありません。果実の色がしっかりと変わり、表皮のツヤがあるうちに収穫するよう心がけましょう。