ぶどうの育て方
プランターの置き場所
ぶどうは強い過湿状態を嫌います。そのため、梅雨時期をはじめとする長雨の際には注意が必要で、雨がたくさん当たるような場所にプランターを置くのは得策ではありません。日当たりは良いけれど、雨には少しあたりにくい場所を見つけられればベストです。
水やり
ぶどうは過湿を嫌うとはいえ、完全に乾いてしまうのはよくありません。土を触って、乾いているようであれば水をあげましょう。湿り気を感じるようなら、その日は水をあげなくてかまいません。
開花・結実の時期は特に水分を必要とするため、土が乾き切ってしまわないように面倒をみてあげましょう。
追肥
ぶどうの追肥時期は年に2回あります。
1回目は結実した頃に合わせる追肥で、6月に行います。2回目は翌年に向けた秋肥えで、9月に行います。
急激な肥効をさけるため、緩効性の化成肥料を選ぶとよいでしょう。チッソ、リン酸、カリの3要素がバランスよく揃ったものを選ぶとよいでしょう。
防除
病害対策
多雨で、湿度の高い日が続く年はかっぱん病のリスクが高まります。感染すると、葉に褐色のまだら模様が現れ、進行すると葉が落ちてしまいます。土中の最近が雨で跳ね上がり、葉に付着して感染するため、感染は下葉の方から進行します。発生した場合は感染した葉を、落ち葉を含めてすぐに処理し、下部全体にトップジンMを散布します。
うどんこ病も比較的よく発生します。多湿の環境、およびチッソ過多の条件はうどんこ病のリスクになります。葉にうどんこを振りかけたような白い模様が現れます。雨滴を介して感染が拡大するため、発見次第感染した葉はすぐにつみとって処理し、下部全体にポロポンVなどの薬剤を散布しましょう。
害虫対策
ぶどうはコガネムシによる被害が発生しやすいです。6月~7月の開花・結実期に飛来した成虫が、花や葉を食い荒らします。産卵されてしまうと、孵化した幼虫が土中で根を食害するおそれもあります。そのため、確実に捕殺・対処することが求められます。
コガネムシは枝をゆすると落ちてきますので、落ちてきたところを捕殺して対応します。それでも対応しきれないようになってしまったら、ディプレックス乳剤を散布して対応します。
ぶどうの1年目の剪定作業
植え付け1年目、夏になると枝が何本か伸びてきます。その中で最も元気なものを主枝として残します。支柱なしでは不安定になってきたら、支柱に誘引しましょう。支柱の高いところでぐるりと回るように誘引します。
主枝から脇枝が伸びてきますが、これらは2~3葉残して切り落とします。主枝はあんどんを1~2周したところで止め、そこから先は切り落としましょう。
ぶどうの2年目以降の剪定作業
花房の整理
春になると、実をつける結果枝が伸びてきます。エネルギーが分散してしまうと実付きが悪くなるため、結果枝は半分を残し、もう半分は切り落とします。残す枝は支柱へと誘引しましょう。
6月以降、結果1房あたりの葉数が10~20枚になるよう、花房の数を調節します。多すぎる場合は先端から切り落として減らしましょう。順調に育てば、植え付け2年目の8~10月ごろに収穫を迎えることができます。
収穫後の剪定
剪定は、その年に伸びた新梢を2芽残して切り詰めます。すると、この新梢が翌年の母枝となって、新梢が結果枝として伸びるようになります。
毎年少しずつ母枝が伸びていくことになりますから、長く栽培していると枝がこんできて、管理がしにくくなってきます。こうした場合には、主枝から伸びた新梢を更新用の枝として伸ばし、落葉期を迎えたら、長く重なり合った枝を切り落とし、更新用に伸ばした枝を母枝として残します。