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枝豆の水やり
種まき直後、あるいは苗から育てる場合は植え替え直後は1日1回しっかりと水を与えるようにします。ただしそれ以外の時期では、土が乾いたときに水を与えれば十分ですので、天候にもよりますが2~3日に1回水やりをするようにします。水気が過剰だと根腐れを起こしやすいため、大雨の後や土に水気がまだ残っている時には水やりを控えるようにしましょう。
ただし、着莢~子実が肥大する時期は水分が必要で、乾燥してしまうと実の付きが悪くなったり、肥大が遅れてしまいます。この時期は特に土が乾燥することのないよう、こまめに様子をみて、必要に応じて水を与えるようにします。
枝豆の間引き
本葉が2~3枚の時期に、間引きを行います。まき穴1箇所あたり2株になるように、生育の悪いもの・葉色の悪いもの・ひょろひょろと徒長しているものを間引き、なるべく丈夫な株を残すようにします。間引く株を決めたら清潔なハサミで株元から切ってしまいましょう。枝豆は2本で仕立てると株が互いに支えあうため、支柱が必要ありません。
追肥
大豆は根粒菌が付く植物です。根粒菌は大豆と共生関係にあり、大豆は光合成した糖を根粒菌に与える代わりに、根粒菌から肥料としてのチッソ分を受け取ります。大豆の株は空気中の窒素を栄養とすることができませんが、根粒菌は空気中の窒素を取り込んで、大豆が栄養として利用できる形に変換する働きがあります。
このような関係があるために、大豆は初期成育の段階で追肥を必要としないどころか、追肥を嫌います。
追肥は原則として1度だけ、1番花が咲くころに、化成肥料を2株あたり3グラムを目安に与えます。過剰な追肥は枝葉を茂らせるばかりで、いつまでたっても花が咲かず、実のならない状況を招きます。くれぐれも過剰な追肥には注意しましょう。
枝豆の土寄せ
大豆は土寄せを行うことで根張りを促進し、健康な株に仕上げることができます。大豆は子葉→初生葉→本葉という順番で展開していきます。1度目の土寄せは本葉が出たころ、つまり子葉を1番目として3番目の葉が出たころに行います。子葉が土をかぶる高さまで土を寄せてあげましょう。
2回目の土寄せは3枚目の本葉が出た頃を目安にします。この時は初生葉が土をかぶるくらいの高さまで土を寄せます。
枝豆の害虫対策
枝豆栽培の最大の敵は害虫です。特にカメムシ、マメシンクイガ、ハスモンヨトウによる食害に注意が必要です。
カメムシは飛来した成虫による吸汁被害、マメシンクイガとハスモンヨトウは葉に産み付けられた卵から幼虫が孵化し、この幼虫が食害をもたらします。そのためこれらの害虫はいずれも成虫の飛来を防止することで物理的に防除が可能です。株全体を寒冷紗で覆って害虫の侵入を防ぐことで効果的な防除となります。
もし害虫による被害が出てしまったら、カメムシ類にはスミチオン乳剤、マメシンクイガにはマラソン乳剤、ハスモンヨトウにはアファーム乳剤を散布してそれぞれ対応しましょう。
枝豆の病害
大豆は他の植物と比べると丈夫で、あまり病害を受けません。
まれにアブラムシがウイルスを媒介し、モザイク病をもたらすことがあります。モザイク病が発症すると葉にモザイク上の濃淡模様がつくようになり、株全体に広がっていきます。モザイク病に感染してしまうと治療は難しく、株そのものを抜き去るよりありません。
モザイク病を防ぐためにはアブラムシが付かないように対策することが最も効果的です。アブラムシが確認されたら、可能なら粘着テープなどで捕殺、人力で対応しきれないほど大量に発生してしまった場合にはオレート液剤を散布して対応しましょう。
枝豆の収穫
枝豆は、指で触って実の固さをしっかりと感じるようになった頃、指先でぎゅっとつまむと莢から実が飛び出してくる頃が収穫の適期です。
枝豆の収穫適期は短く、放っておくと1~2週間でさやが黄色くなり始めます。この頃になると過熟で、収穫適期を逃してしまっています。実がしっかりと入ったら、さやが緑色のうちに収穫しましょう。
また、枝豆は収穫後も活動しており、時間が経つほど呼吸して味が落ちてしまいます。収穫後はなるべく早く塩茹ですることで美味しさを長持ちさせることができます。
家庭菜園のおすすめ葉野菜ホウレンソウ
ホウレンソウは、特別な管理が必要なく、初心者にも簡単に育てることができる野菜です。1年中栽培することができますが、暑さに弱いことと、厳冬期の栽培では温度管理が難しいことから、初心者は3月から5月と、9月から11月の栽培をおすすめします。種から育てますが、収穫まで最短30日程度と短いことも育てやすいポイントです。種まき時期を少しずつずらすことで、長期間収穫を楽しめます。
ホウレンソウは種をまいてから3,4日で発芽します。苗の間は雨に当たらない場所で栽培しましょう。乾燥に弱いので、水はたっぷり与えましょう。
間引きは全部で2,3回行います。双葉が出始めたら株間が3cmになるように、本葉が3,4枚になったら株間が5cmになるように間引きします。株を大きく育てたければさらに本葉が6,7枚になったころに株間が10cmになるように間引きしましょう。間引きした株は食べることができます。
ホウレンソウは、品種や栽培時期によって収穫までの期間が大きく異なります。最短で30日程度ですが、50日以上かかるものもあります。本葉が10枚程度、草丈が20cmから25cmになったら収穫のタイミングです。抜き取るか、根元の赤い部分を少し残してハサミで収穫します。
家庭菜園のおすすめ葉野菜コマツナ
コマツナは適応力が高く丈夫なため、ほぼ1年中育てることができます。初心者は、気候が安定しており害虫被害が少ない9月から10月に栽培を開始することをおすすめします。深さ15cm以上、幅40cm以上のプランターに種を筋まきにします。育てる量が少ない場合は植木鉢でも十分に育てることができます。
発芽するまでは水をたっぷり与えますが、コマツナは乾燥気味の方がよく育ちます。苗が根付いてからは土がしっかり乾燥してから水を与えるようにしましょう。間引きは芽が出そろってから1回、本葉が3,4枚になってから1回の合計2回行い、株間が最終的に5cmくらいになるようにします。間引きの後は土寄せを行い、株が倒れないようにしましょう。間引いた株は食べることができます。
草丈が20cmほどになったら収穫時期です。まいた時期によって収穫までの日数は大きく異なります。夏まきでは約30日、秋まきでは45日から60日ほどです。株が生長しすぎると味が落ちてしまうので、早めに収穫するようにしましょう。
家庭菜園のおすすめ葉野菜アサツキ
ネギの仲間であるアサツキは、害虫被害が少なく、一度植えれば2,3年にわたり収穫を楽しむことができる野菜です。ネギよりも辛みが強く、薬味として重宝します。
アサツキは球根から育てます。植え付け時期は8月末から9月下旬です。5cmから15cmほど間隔を空けて、球根を2つずつ植えます。アサツキは乾燥に弱いため、土が乾燥したらすぐに水をたっぷり与えるようにしましょう。肥料は元肥だけでも十分ですが、1週間に1度液体肥料を与えることで収穫量を増やせます。
アサツキは植え付けから60日程度で収穫できます。草丈が20cm以上になったら収穫タイミングです。根元を数cm残してハサミで切り取って収穫します。根を残しておくことで株が再生します。冬の間地上部は枯れてしまいますが、球根の部分は生きているので、春になったらまた収穫を楽しむことができるようになります。