ベランダ菜園で育てやすいおすすめの葉茎菜野菜は、ラッキョウとニラの2種類です。
ベランダ菜園で育てやすいラッキョウ
原産地が中国のラッキョウは、ヒガンバナ科ネギ属の葉茎菜野菜です。ラッキョウは白く膨らんだ鱗茎をしている部分を主に食用として食べます。ラッキョウが日本に初めて渡来してきたと言われている平安時代では、食用ではなく薬薬用として使われていました。
ラッキョウは、少しだけ根の部分を残し葉は全て切り落とした「根付きラッキョウ」と「泥付きラッキョウ」、根と葉を全て切り落としてきれいに酢水で洗った「洗いラッキョウ」の3つのタイプに分かれて出荷されています。
鹿児島県、鳥取県、宮崎県の3県は、ラッキョウの3大生産地になっています。その中でも鳥取県の鳥取砂丘近郊で栽培されているラッキョウは、生産量が日本一です。鹿児島県にある吹砂丘地域一帯もラッキョウの生産が盛んです。鳥取県と鹿児島県のラッキョウは砂丘で栽培されているので、「砂丘ラッキョウ」と呼ばれています。また、北陸の福井県にある三里浜周辺で栽培されている「花ラッキョウ」、徳島県の「鳴門ラッキョウ」も有名です。
ラッキョウの仲間には、沖縄県の特産である「島ラッキョウ」と呼ばれる品種があります。エシャロットも同じラッキョウの仲間ですが土寄せして育てられて若いうちに収穫されたので、癖があまりないので食べやすいです。
初夏になるとラッキョウはスーパーなどでも販売されるので、ラッキョウの甘酢漬を作る家庭も多いです。カレーライスに添えられている甘酢漬けにしたラッキョウは、幅広い年齢層に親しまれてる一品です。
ラッキョウの独特の臭いは口臭を損なうので嫌われています。しかし、この悪臭は、ビタミンB1の吸収を助けて疲労回復に効果がある硫化アリルの一種であるアリシンが、この臭いの元です。この物質は、免疫力を向上させてがん予防や動脈硬化の予防にも効果が期待されています。また、ラッキョウには、多くの食物繊維が含まれています。その含有量はゴボウの約3倍以上です。
べランダ菜園で育てやすいニラ
ニラは、ネギ科ネギ属の葉茎菜野菜です。ニラは日本に古くから栽培されてきているので親しみもあり、「古事記」や「万葉集」の中にも出てくる野菜です。。
ニラの生産量が最も多い県は、高知県、栃木県や茨城県です。また、これらの地域では、ニラを使った「ご当地グルメ」も有名です。例えば、高知県では「ニラ塩焼きそば」、栃木県では「宇都宮餃子」などがあり、食材にニラを使った料理が多いです。
ニラはいつでも食べられる野菜ですが、ニラの旬は春です。また、ニラは夏の暑さにも強いので夏でも収穫されていますが最もニラが美味しい時期は、旬の時期である春です。春に出荷されるニラは、香りも強くて葉は柔らかいです。記念日が書かれているカレンダーを見ると「黄ニラ記念日」が2月12日に認定されています。これは、黄ニラの旬が2月であるためです。
ニラはラッキョウやニンニクと同じように独特の臭いがあります。ニラの臭いの元は、ニンニクやラッキョウと同じ硫化アリルの一種であるアリシンと言う物質です。また、ニラは、βカロテンを多く含んだ野菜なので生活習慣病の予防、そしてビタビンCと共に活性酸素を減らす効果があるので、老化防止にも効果が期待されている野菜です。さらにニラに含まれているビタミンEは、抗酸化作用が強いので、動脈硬化や心筋梗塞などの予防に効果が期待されます。
ラッキョウとニラは独特の臭いがありますが、健康維持のために毎日食べると効果が期待できる野菜です。ベランダ菜園でもあまり手間暇かけなくても育てることができるので、育てやすいおすすめの葉茎菜野菜です。