ベランダ菜園で育てやすいおすすめの香味野菜は、鷹の爪とハバネロの2種です。特に夏のベランダ菜園では、これら2種類の香味野菜がおすすめです。
種類が豊富な香味野菜の鷹の爪
鷹の爪は唐辛子の一種です。日本では唐辛子より鷹の爪の方が使用頻度も多く、知られている品種です。鷹の爪の名前の由来は、赤い実が育って空に向かって伸びている光景が、空を飛んでいる鷹の爪に似ているところから来ています。一般的な唐辛子の品種は、実の部分が下を向いて生っているので、鷹の爪の実が生っている光景は対照的です。また、鷹の爪は、実の部分が空に向かって成っている品種を総称して「鷹の爪」と呼ばれています。
鷹の爪の辛味は、種の部分にあると思われていますが辛味の元は種ではなく、種がついている胎座の白い部分です。そのため鷹の爪の胎座を取って料理に使うと、辛味が減り、「赤い色」をした獅子唐のような味がします。一方、乾燥させた鷹の爪は、乾燥過程に辛み成分であるカプサイシンが実の中にある果肉や種に移っていくため、辛くなってしまいます。また、鷹の爪には、豊富なβカロテンとビタミンCが含まれています。
鷹の爪には、「本鷹」、「八房」、「三鷹」、「熊鷹」、「日光唐辛子」などの品種があります。「本鷹」は、他の品種に比べて赤い実の部分が5センチ位ある大きな唐辛子です。この品種が盛んに栽培されている地域は、「香川本鷹」の生産地である香川県です。「八房」は、鷹の爪の実の中に入っている果実が上を向いて房になっているので、八房と呼ばれています。「三鷹(さんたか)」の品種より莢が大きいです。「三鷹」は、本鷹と八房の交配によって誕生した唐辛子です。一昔前までは、三鷹の品種は愛知県で栽培が盛んに行われていましたが近年では、栃木県で盛んに栽培が行われるようになってきたので、「栃木三鷹」とも呼ばれています。「熊鷹」は、他の鷹の爪の品種に比べて赤が濃い深紅色で、辛味が唐辛子の中でも最も辛い品種です。また、実の長さも8センチ位長くなるものもあります。「日光唐辛子」は、ベランダ菜園などで人気のある品種です。ほとんどの鷹の爪の品種は実が空を向いていますが、この品種は下を向いています。実の長さは15センチ位まで伸びているものもありますが辛味が少ないので、同じ鷹の爪の品種でも別扱いです。
世界一辛い香味野菜のハバネロ
ハバネロは、世界一辛いと言われている唐辛子の一種です。ハバネロは、辛さが強い香味野菜ですが、辛さの後に果物のような香りがあるので、人気があります。
ハバネロの原産地は中南米です。現地で毎日食卓で使われている唐辛子香辛料として、タバスコやペッパーなどがありますが、ハバネロは特に人気のある香辛料です。日本でハバネロが知られるようになったのは、このハバネロを使ったスナック菓子に人気があったことです。一昔前までハバネロは、ギネスブックにも認定された最も辛い香味野菜でした。しかし、近年では、ハバネロよりさらに辛い唐辛子が出現しました。ハバネロは、ピーマンを少し小さくしたような形をしています。赤やオレンジの色をしている実の大きさは、5センチ前後です。
ハバネロと鷹の爪は、秋頃まで一緒に収穫することが出来ます。さらにハバネロと鷹の爪は、夏の暑さや湿気にも強いので、夏のベランダ菜園で育てやすいおすすめの香味野菜です。