「コンポスト」という言葉を聞いたことはあるでしょうか?コンポストとは英語で堆肥のことを指します。最近では環境にやさしい堆肥をということで、落ち葉や生ゴミを分解させ堆肥にする方もおられます。家庭で出る生ごみが堆肥に還ることができれば、ごみの軽減にもつながり家庭菜園の時にも利用できて、わざわざ土を買わなくても済み家庭菜園で使う費用を安く抑えることもできます。しかし生ゴミをそのまま放置しておけば堆肥になるわけではないですし、臭いや虫も気になるところです。そこで自分で育てる生ゴミコンポストの作り方をご紹介します。
生ゴミなら何でもいいわけではない
家庭で毎日出る生ゴミが堆肥になるのなら、ゴミ出しも楽になるし家庭菜園にも役に立つのだからいいよねと思っている方。生ゴミ堆肥は家庭で出る生ゴミなら何でもいいというわけではありません。まずナッツの殻やタケノコの皮、鶏や魚の骨など土に還りにくいものは家で育てる生ゴミ堆肥には向いていません。またいわゆる残飯と言われるものは塩や醤油、油などが含まれているのでこれまた堆肥には向いていません。堆肥にしやすいのは野菜や果物の皮や芯など植物性のものがおすすめです。例えばリンゴが傷んでしまって捨てる時は丸ごとだと分解するのに時間がかかるので細かく切る、卵の殻も細かくする、などちょっとした工夫が必要です。魚や肉などは悪臭の原因になったり虫が発生したりするので近所にも迷惑をかけるかもしれませんので注意が必要です。
専用の道具がなくてもできる
庭や畑などにコンポストを置いたり穴を掘ったりして堆肥を育てる方もおられますが、地面がなくてもバケツやプランターでも生ゴミ堆肥は育てることができます。そもそもただ生ごみを入れておけば堆肥になるというわけではなく、土と混ぜることで発酵、熟成し、それが堆肥として使うことができるようになります。バケツやプランターでで育てる場合は、生ごみの水気をしっかりと切ってからプランター菜園で使った土を混ぜて入れます。この時水けをきらないと悪臭の原因や害虫が発生したりカビてしまったりして使い物にならなくなるので注意が必要です。もみ殻や米ぬかを一緒に入れると発酵が早く進みます。生ゴミを入れるたびに乾いた葉っぱを入れて混ぜるとより効果的です。バナナのような糖分のあるものは、カラスや蟻、コバエなどが集まりやすくなりますので、臭いが漏れないようしっかりと土をかぶせます。この時生ゴミは細かい方が早く出来上がりますが、大量に生ゴミが出るというお宅は、生ゴミ処理機を使うのも一つの方法です。
生ゴミ堆肥の使い方
生ゴミ、土、枯葉などを入れて空気を含ませるように何度かかき混ぜて発酵させると2~3か月で立派な堆肥になります。出来上がった堆肥はビニール袋に入れて乾燥しないように日陰に置き、10日に一回ほど混ぜてやると効果が長続きします。使用する時は市販されている牛糞や鶏糞で作られた堆肥と同じような扱いで、植物の根に直接触らぬようにプランターや植木鉢なら下の方に堆肥、その上に土を乗せてなじませるといったイメージで使います。根菜類など土の中で成長するものは堆肥を少なめにしないと病気が出てしまうこともあります。