白い花に真っ赤な実、鮮やかな緑の葉のワイルドストロベリーはかわいらしいハーブの代表格です。ヨーロッパでは縁起の良いものとされ、ワイルドストロベリーが実ると結婚できると信じられています。可愛さに似合わず生育欲が旺盛でランナーを伸ばしてどんどん増えていくため、グランドカバーとしても人気があります。身は市販のイチゴよりも味が濃く、葉もティーとして活用できます。

目次

ワイルドストロベリーの品種

アレキサンドリアは実が大きめで風味が良い品種です。イエローワンダーは四季咲きで黄色い実がなり、ランナーがないのが特徴ですね。レモンイエローの葉が付くゴールデンリーフや白い実のホワイト・厳守よりも花が多く見も大粒なルーゲンなどの品種があります。好みの色や味を探してみるのも楽しいですね。

ワイルドストロベリーの栽培時期

開花はは3月から7月と9月から11月初旬までの年に2回です。真夏と真冬以外は開花します。温暖な地方ではほぼ年中咲いてくれます。

植え付けは3月から5月と暑さがやわらいだ9月ごろが適期です。

肥料は真夏と真冬以外の生育期に施しますが多肥は禁物です。

ワイルドストロベリーのプランターと用土

プランターは60センチぐらいのものであれば苗が3株、6号鉢(直径18センチ)で1株ぐらいが目安です。60センチ以上あっても横に増えていくのでスカスカにはなりません。

用土は水はけの良さと保水力が必要です。野菜の培養土などでもよいでしょう。配合は赤玉土7:腐葉土3ぐらいですね。培養土でも配合でもバーミキュライトを0.5ぐらい混ぜると水はけが良くなります。「イチゴ専用の土」というのも市販されているので試してみてはいかがでしょうか。

ワイルドストロベリーの種蒔きと植え付け

種蒔き・苗の植え付けは4月から5月と9月から10月初旬までが良い時期です。春蒔きの方が生育が良いでしょう。小さいプランターに用土を入れ種を蒔いたら土はかぶせません。乾燥しないように水やりをしながら発芽を待ちましょう。本葉が6枚ぐらいになるまで込み合ったところや色の悪い芽を間引きます。その後定植するプランターに植え付けましょう。

タネまきの適期は4月~5月。タネをまいたら土をかぶせず、発芽まで乾かさないように管理します。発芽後は混みあった部分を間引きます。本葉が5~6枚に育った頃に鉢や畑に植え付けます。

苗を購入して植える場合、前にワイルドストロベリーを育てた土には植えないようにしましょう。連作障害が出ます。

ワイルドストロベリーの置き場所

日当たりが良い場所が良いですが、半日陰でも育ちます。ただ、日当たりが悪いと花が付かなくなるため実を見ることも少なくなりますね。風通しや日当たりが悪いと病気になることがあるので注意しましょう。

涼しい気候を好みますが、暑くても育たないわけではありません。高温になると花が付かなくなる傾向があります。真夏の日差しや高温を少し避けられるように風通しの良い半日陰に夏季の置き場を設けるのも方法の一つです。耐寒性が強いので防寒対策はいりません。北海道では気化してまさに野生のイチゴになっているのです。

ワイルドストロベリーの増やし方

ワイルドストロベリーは暑くなくなってきた9月から10月ぐらいを目安に増やします。といっても勝手にランナーから子株を出してくれるのでカンタンです。葉が4枚ぐらいついている子株を切り離して新しい用土に植え付けるだけです。

ワイルドストロベリーの水やりと肥料

ランナーが出るというところで思いつくのは根の張りが浅いということです。地面を這って行くので乾燥しすぎは弱るもとです。だからといって過湿になると根腐れするので、土が乾いたらたっぷり水を与え、プランターの下に水たまりができないようにしましょう。花が付いたら水を上からかけてしまうと傷みます。株元にやさしい水やりが基本です。

肥料はリン・カリが多いものにしましょう。チッソ分の多いものは花付きが悪くなってきます。肥料の多すぎも良くないですが肥料不足は生育が遅くなり実付きも悪くなります。緩効性肥料なら月1回、液体肥料なら2週間に1回生育期間中にかけましょう。真夏と真冬は避けるようにします。

ワイルドストロベリーの実を増やすには

ランナーが伸びて子株を出すので、株を増やす目的に栄養分が多く使われます。そのままにしておくと花付きが悪くなるので、開花期はランナーを切り外します。全部とは言いません、数本は株を増やすのにも必要になるのである程度は残します。

ワイルドストロベリーの病害虫対策

枯れた葉をつけたままにしておくと灰色かび病やウドンコ病になります。じめじめして湿気が多くてもなります。枯葉の掃除は必須ですね。ナメクジを見つけたら割りばしで捕獲しないと新芽もつぼみも実も食べつくします。念のためナメクジ誘殺剤をホームセンターなどで買ってまいておくことをおすすめします。アブラムシはつぼみにびっしりつくことがあります。牛乳や木酢液・竹酢液などを水で薄めて霧吹きでかけてしまいます。

ワイルドストロベリーの育て方のポイント

日当たりが良く風が通って水がたまらない場所で育てましょう。
リン・カリ分の多い肥料にすると花付きと実付きが良くなります。
ランナーが伸び子株ができても、増やす目的がなければ切り取りましょう。栄養分をみんな取られてしまいます。

ワイルドストロベリーの収穫と活用

葉も実も随時収穫が基本です。葉を利用するには完全に乾燥させてから出ないと生乾きでは毒性があります。葉のティーはイチゴの香りではなく番茶風味です。書いておかないとがっかりするかもしれませんので・・・肝臓・腎臓・腹痛・下痢と、お腹付近の内臓や利尿作用、リウマチの緩和に効果があります。実は美白効果があることから化粧品にも利用されています。鉄分やミネラルが多いので貧血気味の方はティーにして飲むと良いですね。実は生食はもちろんジャムやシロップ漬けにするとおいしくいただけます。

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