レモンユーカリの香りは甘い甘いレモネードをとても濃くしたようなかなり濃厚な香りがします。ユーカリはオーストラリアやタスマニアに分布して500以上の種類があります。その樹高は70メートル以上になるものもあり、材木としても利用されています。オーストラリアのような遠い国で生息するユーカリを世界に広めたのは、それを食用にしているコアラかもしれませんね。空気の浄化や殺菌作用があることでも知られています。
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目次

レモンユーカリの栽培時期

日本ではあまり開花しませんが、開花時期としては6月から8月ぐらいです。ベランダでの開花を見てみたいですね・・・
植え付けは3月から5月、梅雨入り前ぐらいまでが適期です。
肥料はお好みに応じてやったりやらなかったりします。

レモンユーカリのプランターと用土

根を良く伸ばすので深めのプランターを準備します。プランターというよりも素焼きの重たい鉢が良いですね。10号(直径30センチ)以上あった方がベターです。背が高くひょろりと伸びるので風で倒れないように鉢は重たい方が絶対良いです。

もともと乾燥地帯に生えているのであまり水もちは考えなくても良いでしょう。肥沃さと水はけを重視して赤玉土7:腐葉土3のブレンドが向いています。市販の培養土でも構いません。
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レモンユーカリの植え付け

種蒔きでも増やせますが、種の流通はあまりないのです・・・種が入手できたとしてもなかなか発芽させられません。ちなみに種は一度フライパンで乾煎りしてから植えると発芽しやすいようですが、これは山火事の後に芽吹くという性質を利用したものです。そのほか冷蔵庫で半年間ほど寝かせてから植えると発芽率が上がるとも言われています。種蒔きは4月から5月あたりの20℃くらいの気温が保てるようになった頃です。秋に蒔くと成長しないうちに嫌いな冬が来るので死んでしまいます。種蒔きはかなり難易度が高いです。

苗の植え付けは梅雨入り前あたりまで、あまり植え替えを好まないので根鉢は大きく崩さないようにしますが、長く伸びすぎている根があれば切ってしまいましょう。

レモンユーカリの置き場所

日当たりが大好きです。半日陰でも特に問題はないのですがやはり日当たりが良いところで育つと生育具合が違います。レモンユーカリは耐寒性がないと言われますが、20年以上毎年必ず0度を下るベランダで育てていますが枯れません。植物の適応能力を信じて、初めの冬は玄関、2年目は軒下へ、そして3年目は放置!です。ただし、関東以北ではもう少し期間を伸ばしてやるか軒下を定位置にしてあげないとスパルタが過ぎるかもしれませんね。

レモンユーカリの挿し木で増やす

背丈が大きくなるから増やさなくてもと思うかもしれませんが、あの香りを思い出すと増やしたくなるはずです。冬越しのピンチヒッターとしても増やしたい気持にもなるかもしれません。挿し木は発根するまでに3か月ほどかかるので水やりを忘れないことと鉢を蹴飛ばしたりして動かさないことが絶対条件です。

6月から7月ごろ、今年伸びた枝を使用します。枝先を10センチぐらい切り取って下葉を取り除きます。一昼夜水揚げさせてからあらかじめ湿らせた用土に挿します。およそ3か月の長丁場です、念入りにしっかり差し込んでください。半日陰あたりで水分を切らさないように見守りましょう。

非常に発根しにくいレモンユーカリの挿し木は、できれば気持ち多めに挿しておくことを強くオススメします。

レモンユーカリの水やりと肥料

水やりも肥料も極端に少なくても育ちます。

生育期は土の表面が乾いたらたっぷりの水やりです。大きくなって「木です」と主張するような肌になったころには表面が乾いて翌日の水やりぐらいでも大丈夫です。冬場は生育がほぼ止まっているので週に1回から10日に1回で良いでしょう。

肥料もそれほどいりません。植え付けの時に緩効性肥料を入れておけば、あとは気が向いたらやるというぐらいで十分です。

サイズをコンパクトに育てたい時ほど水や肥料をかなり少なめにしたほうが良いのです。肥料を与えるほどにどんどん大きく成長します。ベランダで育てるならかなりスパルタ気味の育て方の方が良さそうですね。

レモンユーカリの病害虫対策

ほぼ害虫も病気もありません。強いて挙げるならウドンコ病ぐらいでしょう。葉や芽に小麦粉のような白い粉がついていたらスプレー式の殺菌剤などをかけてやります。小さい株の時期にかかることがあるかもしれないので気を付けて観察しましょう。

レモンユーカリの育て方のポイント

乾燥地帯の樹木なので水は控えめに、湿気がこもらないようにしましょう。土の表面が乾いてしまってから一呼吸おいて水をやりましょう。
大きく育てたい場合は液体肥料を2週間に1回程度やりますが、コンパクトな株を目指すなら緩効性肥料を根元に半年に1回ばらまくぐらいにします。
大きくなり始めると木の幹が脱皮するようにむけてきます。これは勝手に落ちるまでははがさないほうが良いです。そして、はがれて根元に落ちたものは自分の栄養にするので片づけないであげてください。
植え付けてから3年ぐらいは冬の寒さに注意しましょう。もともと暖かい地域の植物なので寒さには少し弱いです。ただし、甘やかすことはないので毎年が冬越し訓練です。マイナス5度程度で雪をかぶるぐらいなら平気な株に育ちます。
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レモンユーカリの摘芯を兼ねた収穫と活用法

すくすくと大きく育ちすぎるとおもうこともあるのがレモンユーカリです。自分の理想の高さになったら間引きをしましょう。枝先の芽を摘み取ればよいだけなのであまり時期は問いません。裏を返せば「使えるな」と思うぐらいの枝が出来たら収穫を兼ねて切ってしまえばよいのです。

レモンユーカリの殺菌作用はかなり高く、虫除け効果もあります。枝を切ったら束ねてエアコンの前や窓辺・玄関ドアなどに吊るして風邪などのウイルスや飛んでくる害虫除けにしましょう。それが乾燥してしまったら、葉をお茶出しパックなどに数枚ずつ入れて箪笥やクローゼットに入れれば「香る防虫剤」です。生葉の乾燥葉もお風呂に入れるとニキビや脂漏性皮膚炎に効果がありますし、穏やかな安眠効果があります。

菜箸よりも細くて小さい苗も、10年もたてば立派な樹木に育ちます。子供が生まれた記念に植えると背比べができて楽しい木かもしれませんね。

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