コスモスのような繊細な葉に深いブルーやピンクの柔らかい花びらが印象的なラークスパーは、チドリソウとも呼ばれ切り花として親しまれています。地中海沿岸原産で草丈が1メートルぐらいまで成長する1・2年草です。花が咲くとかなりゴージャスな姿ですが、案外育てやすいハーブです。デルフィニウムと花が似ていますが、よく見ると葉の形状が違うので見分けられます。
目次
ラークスパーの栽培時期
開花時期は5月から7月ごろです。
植え付けは9月から11月初旬ぐらいまでが適期です。苗なら春にも植えられます。
肥料は生育期間中に施します。
ラークスパーのプランターと用土
プランターの大きさはあまりこだわりはありません。多めに植え付けたほうが開花した時の豪華さが引き立つので、65センチぐらいのプランターだと見ごたえがありますね。見ごたえよりも一鉢、と思う方は6号鉢(直径18センチ)ぐらいの大きさでも良いでしょう。
用土は市販の草花用の培養土で十分です。水はけを良くするために腐葉土を1割ほど混ぜても良いですね。配合するなら赤玉土6:腐葉土4ぐらいが合っています。緩効性肥料を少し混ぜておきましょう。
ラークスパーの種蒔きと植え付け
種蒔き
9月下旬から10月ぐらいが適していますが、温暖な地域なら11月ごろまで蒔くことができます。発芽適温は15度ぐらいと低いので、気温がある程度下がってから蒔くようにしないと発芽率が下がります。寒冷地なら春蒔きの方が気温が安定するので4月ごろでも可能です。移植を嫌う直根性なので直播が一番安全です。用土をプランターに8分目ぐらいまで入れたら3粒から5粒ずつぐらい点蒔きにして用土を5ミリぐらいかぶせます。発芽するまでは水やりをして乾燥しないように管理して、成長具合を見ながら適宜間引きます。本葉が6枚ぐらいになった時に株の間隔が15センチぐらいになるようにします。
苗の植え付け
移植を嫌うのであまり市販の苗はないかもしれませんが、見つけたら買いです!根鉢を崩さないように気を付けて植えこみましょう。株の間隔は15センチから20センチぐらいが目安です。苗を植えるなら3月から4月ぐらいが良いでしょう。
ラークスパーの置き場所
日当たりと水はけのよい場所を選びましょう。日当たりが悪いと花付きが悪くなり、水はけが悪いと立ち枯れてしまいます。暑さが苦手なので真夏の強烈な日差しや西日は避けられるところがベターです。
ラークスパーの増やし方
ラークスパーはこぼれ種でもよく増えます。こぼれ種で発芽したら本葉が3枚ぐらいになった時に根を傷めないように移植することはできます。
種の収穫
花の後にサヤができます。放っておけばこぼれ種ですが、キレイな花色だったら収穫しておきたくなるかもしれません。サヤが茶色くなったら収穫サインです。乾燥させてシリカゲルなどと一緒に密閉容器に入れて冷蔵庫にしまっておいて秋か翌春に蒔いてみましょう。
ラークスパーの水やりと肥料
用土の表面が乾いてから水やりをしましょう。やや多湿を嫌うので、表面が乾いてしまってからにします。
肥料は元肥として緩効性肥料を入れてありますが、開花中は液体肥料を週に1回水やり代わりに与えます。秋に植えた株なら翌春、株元に緩効性肥料を蒔きましょう。
ラークスパーの支柱立てと間引き
株の間隔を15センチぐらいで植えるとお互い支えあいながら自立しますが、間隔があいていたり背が高く伸びすぎると支柱が必要になります。
春の摘芯
茎がどんどん伸びる春は間引きをしましょう。間引きしなくても自然な感じで悪くはないのですが、ボリュームのある姿にするためには間引き作業をするようにしましょう。
ラークスパーの病害虫対策
害虫はほとんどありませんが、立ち枯れ病が発生しやすい性質があります。鉢やプランター栽培ならあまり心配はいりませんが、繰り返し同じ土に植えていると連作障害として立ち枯れ病が出ます。
ラークスパーの育て方のポイント
1・2年草とは言うものの、夏越しが難しい性質がありますがこぼれ種で増えることもあります。種の採取をしておく方が安全です。
寒さには強いので、暖地なら霜よけなどの越冬対策は必要ありません。
背丈が高くなったら支柱を立てましょう。
やや多湿を嫌うので水のやりすぎには注意します。
ラークスパーの活用法
ラークスパーは食用にはできませんが防虫と虫除け効果があります。花や種が付いた枝は虫除けになります。ドライにするとポプリにも利用できます。ハーブとは言ってもそれほど活用法があるわけではありませんが、育てて開花した姿を見るだけでもすがすがしくなりますね。